エイプリルフールに桜色のコザクラインコを加工で画像作ったのですが
思った以上に反響があったのと、騙された人も数人いたので(^0^;;
ちょっと真面目に桜色のコザクラの作出を考察してみました。
あくまで、いつか出たらいいなぁ〜という空想の考察ですのでつっこみはご遠慮くださいませ(^^)
『全身桜色にする』
●レッドイノから作出する
顔までピンクとなるとノーマル系赤顔限定にします。
羽をピンクにするとなると、レッドサフージョンだと緑に赤が乗ってしまうので茶色っぽくなってしまう。
そのため緑色を作るメラニン色素が完全消失したイノがカロチンの黄色や赤を出現させる因子となります。
通常のルチノーであるアメリカンイノは、黄色の羽色です。
レッドイノは黄色のカロチンより赤いカロチン多くする因子で全身赤い羽色になります。
この赤いレッドイノをベースに桜色にする事を考えていきます。
※レッドイノは個体によってベースの黄色を覆うように赤が出るタイプがあり、黄色+赤でコーラルやサーモンピンクのような濃い方のピンクに見えます。コーラルピンクはブライトトーンで鮮やかで、桜色はそれより淡いペイルトーンになると考えます。
この薄い方のレッドイノをのコーラルピンクを淡くしていけば桜色に近づけるのではと考えました。
※本来濃いレッドを淡くした方がピンクになりやすそうですが、後述でも説明してますが全身桜色と頬までピンクにする事を考えると、今ある因子では身体のカロチン色素を淡くする因子が弱いため、赤よりコーラルピンクのタイプを選んだ方が良いという考えです。
●羽色を薄くする因子をプラスする
羽色を薄くする因子はシナモン、パステル(ダイリュート)、パリッド、パーブルー(ホワイトフェイス、ダッチブルー)、ペイルヘッドがあげられます。が、カロチン色素を淡くすると限定するとメラニン色素を減色するシナモンとパリッドは除外します。
・パステル因子だけだと弱い
パステルはシナモンと違ってメラニンもカロチンも両方淡くする因子ですが、主にメラニンに作用するためカロチンの減色は弱く、赤もややピンクになるけど、桜色にするまでの作用は弱いので他の因子も入れたところ。
(パステル因子はダイリュート因子とも言われます)
・カロチンを減色するパーブルー、ブルー、ペイルヘッド
メラニンを薄くするのは今の段階ではパーブルー(ホワイトフェイス、ダッチブルー)とペイルヘッドです。
残念ながらカロニンを完全に消失させるブルー因子は、コザクラではまだ完全では無いと言われています。(近年は大分クオリティーが上がってきてるので、そろそろ完全なブルーと言っても良い因子も出ているのでは?)
レッドイノにパーブルーを組み合わせると、頬まで白くなってしまい全身桜色と考えると除外。
頬のピンクを残してカロチンを減色するのはペイルヘッド因子のみとなります。
ペイルヘッドは常染色体中間遺伝の因子で、まだ日本ではあまり見られませんが、ダッチブルーよりややノーマルよりの緑強めの羽色で、ダッチブルーのような杏色の額で、頬はノーマルのような薄い桃色になります。
なので、これをレッドイノと組み合わせれば頭部をより淡くできるので、より全身桜色に近づけられるはず。
身体の方はレッドイノにはカロチンしか残っていないためペイルヘッドには身体の色を淡くする効果は無いので、身体を淡くしたい場合はパステル因子も組み合わせた方がベストでしょう。
となると、今ある因子で一番桜色っぽい羽色にするとしたら
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ペイルヘッド・パステル・レッドイノ
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になるのかな。でもこれでもイラストよりもうちょっと濃いコーラル系のピンクで、桜色と呼ぶには厳しいかもです。
今後カロチンをもっと減色させるダイリュート因子が常染色体の因子で出ると、もっと淡いピンク色に近づけるんじゃないかな。
白い頬や頭部でも良いと場合は、パーブルー(ダッチブルー、ホワイトフェイス)の方が身体の色は淡くできます。
身体のピンクの濃さ順で並べると濃い順番
●白顔の桜色
上記の『全身桜色にする』の頬が白くなってもよければより淡い桜色に近づけられます。
・パーブルー因子と組み合わせる
イエロー系のルチノーと、パーブルー系のクリームルチノーで比べるとパーブルー系のカロチン色素の黄色が淡くなるように、赤色のカロチンも同じように淡くなります。
パーブルーはカロチン色素の減色度合い順で言えば
1:ホワイトフェイス
2:ダッチブルー
3:シーグリーン(ホワイトフェイス+ダッチブルー)
で、一番ホワイトフェイスがカロチンを淡くする事ができます。ただ、最近かなりカロチンを消失させる個体も出てきているので白に近いクリームルチノーになるような因子だと、ピンクが淡過ぎて桜色に見えなくなるかもしれません。
またシーグリーンはホワイトフェイスとダッチブルーの因子の影響がそれぞれ半減してしまうので、ホワイトフェイスの質によっては、ルチノーとほぼ同じくらいしかカロチンを減退できないので、シーグリーンは選ばない方がピンクを淡くできると思います。
なので、一番理想的に淡いピンクの羽色と考えると
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パーブルー(ホワイトフェイス)・パステル・レッドイノ
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が一番綺麗な桜色になりそうです。
ただ、レッドイノの場合でもカロチン色素だけのピンクだと青味が足らず、朱色ががかったピンクで桜色と言うのは難しいかもしれません。
コザクラの持ってる赤系の色素が、モモイロやアキクサインコよりは青味が足らず黄色がかってる赤だからだと思います。
コザクラの場合実際バイオレットでさえ色素としてバイオレットには見えずコバルトに近いので、朱色っぽくても無理やり桜色と言っても良いのかもしれませんが、もうちょっと青味をほしいとなるとブルー系因子でのアプローチで考えるしか無いかなと。
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●ブルー系から作出する
・完全なブルー因子
レッド因子の鳥も珍しくてそこからピンクの作出は難しいと思いますが、ブルー系の鳥からの作出はもっとハードルが高くなります。
まず、ブルー因子のバイオレットをより赤いものを選別していって作出しないとならないからです。
コザクラの場合はまず完全なブルー因子というのがまだ確立していないと言われています。
近年では大分カロチン色素が減退していて、消失した完全なブルーと言えそうな個体も出ています。
これが個体差なのかちゃんと因子として確立したのかがまだ不明瞭なので、完全なブルー因子とは言い切れません。
なので、まず限りなく完全なブルーに近いパーブルー(ホワイトフェイス)で、カロチンを消失させて羽色のくすみを無くします。
パーブルーのようにカロチンが残ったままだとバイオレットに黄色が混ざって濁った色調になりピンクから遠ざかります。
・赤みの強いバイオレット因子の作出
セキセイではバイオレットを淡くしたライラックの羽色があります。これはコザクラよりもかなり赤っぽいバイオレット因子がセキセイでは作出できているからです。。
コザクラのバイオレットはまだセキセイほど赤味がありません。これから赤っぽい個体を選別して掛け合わせ続けて、赤味の強いものを残して作出していかなければなりません。
コザクラのバイオレット因子は今でもコバルトに近い淡いアメリカンバイオレット、バイオレットの色調が濃いダニッシュバイオレッの2つがあり、バイオレットの色の個体差がかなりあります。
まだまだバイオレットの濃さにばらつきがあるので、赤味のあるものを選んでいってパープルよりの紫色を作出していくのも、かなり時間と繁殖させる個体数がかかるけど不可能では無いかなと思ってます。
この赤みの強いバイオレット?パープルではまだ桜色には遠いので、バイオレットを作るメラニン色素を減色させる因子との組み合わせが必要です。
・シナモン因子との組み合わせ
メラニン色素を減退させる因子はいくつかありますが、赤味を出す事を考えるとメラニン色素のグレーや黒のみを減色させて茶色系のメラニン色素を残すシナモン因子は、羽色を茶色っぽくします。
黒やグレーのメラニン色素は減退しているので、その分羽色が淡くなります。
茶色のメラニン色素は色味で言えば赤系になるので、羽色が赤っぽく見える効果を発揮します。
上記の完全なブルー因子に近いパーブルーにシナモン因子を組み合わせれば、セキセイと同じようにライラックカラーの羽色が作出できます。
ただ、これだとまだライラック止まりなのでこれにパステル因子(ダイリュート)を組み合わせればより羽色を淡くできると考えられますが、これもペイルトーンのライラック止まりで、もう少し赤味が無いと桜色とは言えないかもしれません。
ただ、かなり淡いライラックならくすんだ桜色には見えなくはないかもしれない。という妄想という考察でした。
長々と考察してみましたが、レッドイノからのアプローチにしてもバイオレットからのアプローチにしても、作出はかなりの時間と繁殖個体が必要だと思うので、実現的か?と言われたらそうでは無いかもしれません。
それに新たな因子が出現して、簡単にピンク色のコザクラが作出される未来があるかもしれません。